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2017.06.23
まさかの時代にするべき改善[3] 先々回、「まさかの時代」にするべきこととして、今すぐに実行して「もうできちゃったの、まさか!」と人に言わせることだと申し上げました。
しかし実際にやろうとするといろいろな障害が出てくるものですということで先回はバランス崩れ対策をお話ししました。今回もそれらの障害についてお話しします。
今回はそれやっちゃだめでしょという間違ったことをしてしまう可能性についてお話しします。
簡単に言うと、間違ったことをみんなでしっかりとやってしまう可能性もある!ということです。間違ったことをみんなでしっかりやると必ず間違います。
例えば、プレス工程で「能率を上げなければいけない」といって一回の生産のロットサイズを大きくして段取りの回数を減らすことで能率を上げたとしましょうか。間違いなく在庫が増えて、運搬が増えて、容器を用意するなどの管理が増えて、となって結果として能率が落ちてしまうでしょう。この考えは基本的に間違いです。やっちゃダメ。
そこで大切なことはみんなで可能性のあるアイデアをできる限り出してみるブレーンストーミングに近い議論ができることです。一人の声が大きい人の意見で突っ走るのではなく、必ずみんなでワイワイガヤガヤできることが大切です。
でもそれでも間違ってしまったことが分かったらどうするか?元に戻してください。それだけ…。
逆に言うと、みんなでやる改善は間違ったらすぐに元に戻せばいいんだからまずやってみようと言ってほしいです。
とにかく変化が速い時代です。正しいことを今すぐやって変化のスピードを上げましょう!
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2017.06.19
第4回カイゼンプロジェクトのお知らせ 来る6月23日に第4回カイゼンプロジェクトを開きます。
この会では毎回様々な講師を呼んでお話を伺うことをしており、今回は全日空の航空機車両整備工場長を休職し、JICA(ジャイカ)シニアボランティアとしてジャマイカに派遣され、現地で改善指導を行いこの度帰国した柿内隆夫氏にお話をいただきます。(私の弟です)
ジャマイカのGDPは世界117位(2015年)と極めて低くインフラ整備も日本とは比べ物にならないほど遅れているのですが、柿内氏はジャマイカの人たちの幸せな人生に心を打たれたとも言います。この辺もしっかり聞いてみたいものです。
今回の開催場所は前回と同じ、東京駅丸の内口近くのTIP*S。開始時間は前回から1時間遅らせて16時とします。終了は20時と前回より1時間遅くしました。
これまで同様、遅刻早退ドタキャンすべてOKの緩い会合です。どうぞお気軽においで下さい。前回同様に皆様との気楽な楽しいワイワイガヤガヤを心待ちにしております。
詳しい内容はこちらよりご確認ください。
第4回改善プロジェクト
日にち:6月23日
時間:16:00~20:00
会費:3,000円
共催:中小企業基盤整備機構
会場:TIP*S
住所:〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-5-1
丸の内二丁目ビル6F 611区
TEL:03-6212-1840
http://tips.smrj.go.jp/
アクセス:
●東京メトロ丸ノ内線「東京駅」丸の内南口より徒歩3分
●東京メトロ千代田線「二重橋前駅」4番出口より徒歩3分
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2017.06.15
まさかの時代にするべき改善とは?[2] 先回、「まさかの時代」にするべきこととして、今すぐに実行して「もうできちゃったの、まさか!」と人に言わせることだと申し上げました。
しかし実際にやろうとするといろいろな障害が出てくるものです。今回はそれらの障害についてお話しします。
例えば現在のやり方に対して全く違う新しい方法が提案されて、もしそれが実現したらとてもいいことが起きそうだという事例を想定します。間違いなく全員一致で改善実行が始まるかと思いきや、けっこう反対意見が出たりします。
ナゼでしょうか?
もちろんいろいろなケースがあるとは思いますが、私が出会う一番多い事例をご紹介します。
私たち日本の製造業は改善実行レベルが高いので、どんな仕事でもそれなりにやりやすい方法に改善がされていて、その時点でかなりバランスが取れてしまっているのです。そこでこれから更にいい方法に変わるといっても、その変わる過程でバランスが崩れる瞬間があります。その時にボトルネックになる工程の人たちに大きな無理がかかりそこから悲鳴が上がる可能性があるということです。
すなわちその人たちにとってはその改善を実行することがとてつもなくリスキーで心配なことなのです。そういうことを考慮しないで、いいことなんだからとにかくやれ!と言ってあとはお任せとなってしまうと大変な問題が発生するのです。
そこで、そのような問題が起きてもみんなで協力してボトルネックを発生させないような準備が必要ということになります。みんなで助け合って次のステップに進むのです。変化の瞬間に発生するすごく大きい負荷を前もって察知して全員で準備することで、みんなが安心して新しい仕事のやり方にチャレンジできるでしょう。
このように一つのことをみんなで実行することにより、情報の共有化が進み助け合いによるチームワークのレベルアップにつながるのです。
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2017.06.07
まさかの時代にするべき改善とは 「人生に3つの坂あり。上り坂と下り坂、そしてまさか」という言葉を何回も聞いたことがあります。このように「まさか!」とはめったに起きない信じられないことが起きたときに発する言葉です。
しかしここ最近の出来事を振り返ると、そのめったに起きないはずの「まさか」がしょっちゅう起きているように感じます。トランプ氏の米国大統領就任、英国のEU離脱を筆頭にいろいろなことが短期間にたくさん起きています。
こういう時代に私たちはどういうことをすればいいのでしょうか? 「まさか」が起きてから慌てて対応するのではいかにも遅いので、起きる前に準備をしておく必要があります。しかし予想すらできないから「まさか」なのに、果たして準備ができるのだろうか?と思われると思います。
できます!
それは決してスマートフォンのようなすごいモノを発明するといったことではありません。誰にでもできるけれど、できたらとてもすごいことです。
それは会社や自分にとっていいと思う改善をみんなで今すぐに実行することです。
できたらいいよねという改善を「ではいつやろうか?」と決めようとするだけでもう遅いです。「失敗したらどうしよう?」とか考えずに今すぐやることです。失敗したら元に戻せばいいくらいの軽いノリで今すぐ実行!
そしてそれを見た人を「えっ、もうやっちゃったの、まさか!」「もうできちゃったの、まさか!」と驚かせるのです。
今すぐやること、即刻実行より速いスピードは世の中に存在しません。どんなスーパーコンピュータを使っても今すぐにはかなわないのです。みんなに「まさか!」と言わせましょう。