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2017.02.24
(号外2)変化の時代にすること 昨日(2月23日)は京都で仕事だったので京都のホテルで日経新聞を読みながら朝ごはんを食べていました。
いつもの順番でまず最終ページの「私の履歴書」から読み始めて、その後はすべてさかのぼる形でパラパラとページをめくっておりました。カラー刷りの素敵な全面広告が多く景気がいいのかな…などとのんびり読んでいましたが、最後にたどり着いた一面記事を読んでガツンと衝撃を受けました。
『ついに日本が動き出した!!』
一面記事は「ヤマト、宅配総量規制へ」労働組合が提案し、会社が受け入れるようです。これまでみんなが感じていて、それでも歯を食いしばって無理して頑張っていた人手不足にとうとう一つの大きな判断と方向が出ました。
ただそれだけではありません。その対策がもうその新聞のその後のページにすべて用意されていたのです。生産性向上の方向が明確です。
p8. 広告(全面)かわいい鉄腕アトムの写真を中心に『アトムプロジェクト』
p10.広告(全面)これまたかわいいロボットの写真付きの『Hitachi Robotics』
p11.記事(半面)『教育充実 ITが担う』
p12.広告(全面)『デジタルの「目」社会を見守る』コニカミノルタのセンサー技術
p14 広告(全面)ハウステンボス『変なホテル』世界初のロボット従業員ホテル
p18.広告(全面)女性活躍推進シンポジウム 厚生労働省
p38 広告(全面)ZINRAI 富士通AI(人工知能)
p39 記事(1/4面)IoT・ ロボ 中小をカイゼン
日本の製造業はドイツやアメリカと違う歩みをしています。ドイツ・アメリカは国をあげての戦略先行国家です。だから”Industry 4” や “Industrial Internett” のような大構想が生まれます。一方日本は戦術先行国家です。私たちが現場でみんなで実行する現場改善が先行し、それらの結果を結集させて戦略が生まれます。日本は何でも遅いと言われますが、遅いのではなく順番が違うのです。良かったり悪かったりだと思います。
でもとうとう日本のすべての業界の動きが一致して方向が見てて来ました。これからのスピードは速いです。みんなで頑張って今のモノづくりを素晴らしい方向に発展させましょう!そして幸せな人を増やしましょう! -
2017.02.16
工場経営研究会のお知らせ 大阪府工業協会の主催する経営幹部・工場長のための年間プログラム「工場経営研究会」に講師として登壇します。
定例会を年16回、特別合宿(1泊2日)を2回行うプログラムです。
興味のある方は下記URLよりご応募ください。
https://www.opmia.or.jp/seminar/2433
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2017.02.16
変化のスピードを上げる KZ法(2) 先回KZ法は「経営を変える5S」であるとでっかいことを言いましたが、やることはこじんまりしています。「経営!」といったので、全工場で一斉に5S活動をするのかな…と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、一か所です。それも本当に一目で見渡せる範囲というコンパクトな面積で行います。
人数は最大でも30人くらい、私は20人くらいでやることが多いです。もし会社が小さくて全員でもそのくらいやそれ以下であったら全員参加でやりましょう。
参加者はまず社長、役員、管理職、担当者、営業、設計、調達、技術、管理、人事、経理そしてもちろん製造とあらゆる職位、分野から参加してもらいます。オールスターチームです。
でもみんな忙しくて集まれるかなあ…、と心配される方もいらっしゃると思いますが、3時間で終わります。大丈夫でしょ。
集まったところで何をどうするかは次回にご説明いたします。
これからなのですが、もしこの連載を参考に実行してみようという方がいらっしゃったらご一報ください。誌上でご指導させていただきます。その際に公開できる範囲で写真やビデオを使えるといいですね。ご検討をお願いします。もちろん無料です。ご質問等は「柿内幸夫 Official Web Site」の「お問い合わせ」にお願いします。
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2017.02.09
変化のスピードを上げる KZ法(1) 改善のスピードを上げる方法としてKZ法という手法を数回に分けてご紹介いたします。
KZ法は別名「経営を変える5S」といわれている手法で基本は誰でも知っている整理・整頓なのです。ただし普通の整理・整頓は製造の職場においてそこのメンバーの人たちが自分たちのために行う活動であることが多いと思います。
しかしKZ法ではその製造職場の人たちだけでなく、社長や役員や管理職、そして営業、設計、調達、技術、管理、総務といった他部門の人たちも一緒になってその職場で整理・整頓をするのです。
なぜ製造の職場にいろいろな部門の人が入るのでしょうか? これは私が長い間(26年!)のコンサルタント経験から確信していることなのですが、全社規模の問題の多くが現場にあるモノの中に隠れているからなのです。それをみんなで現場・現物で見つけてワイワイガヤガヤと議論して全体最適の答を導き出すのです。
KZ法は実行すると必ずいろいろな成果に結びつきます。これからの連載を知識としてではなく実践マニュアルとしてとらえていただき、是非ともご一緒に実行して参りましょう!