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2018.02.23
世の中の変化と日本の製造業が抱えている問題点 6 先回お話ししたこれからの時代にはいろいろな名前がついているようです。アメリカでは?
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この状況を指し示す言葉として英語ではマスカスタマイゼーション(mass customization)という言葉が生まれてきている。これからの時代では市場の要求が限りなく個別対応の方向に向かうが、消費者はすでにモノを持っているので本当に気に入ったモノでかつ大量生産品と同等のリーゾナブルな価格でないと買わない。これを生産の面から見ると、消費者の個別・多様な要求であってもいろいろな創意工夫をして大量生産時並みの低コストでモノづくりをするということだ。これがマスカスタマイゼーションであり、そこでは次々とお客の要望を取り入れた商品を短時間に開発し注文を取り短時間に生産し販売し代金を回収することが求められる。まさにマスプロダクションの時代からマスカスタマイゼーションの時代へと市場とモノづくりが変化していることだと言える。
Question個別カスタム生産であっても安くないといけない時代が来るのです。3Dプリンターの発達なども影響するようです。皆さんはどう思われますか?
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2018.02.22
第6回日本カイゼンプロジェクト開催のお知らせ 次回の会合ですが、3月2日(金)の16時より、前回と同じTIP*Sにおいて開催します。
講師は、株式会社ロバート・ラスムセン・アンド・アソシエイツの代表取締役社長の蓮沼孝(はすぬまたかし)様にお出でいただき、レゴ®ブロックを使った問題解決技法(レゴ®シリアスプレイ®)のご紹介を頂きます。私たちが子供の頃から親しんでいるデンマークの玩具ですが、この問題解決技法では、組織改革、キャリア開発、チームビルディングあるいは、コミュニケーション能力の向上への“考具”として応用されています。尚、レゴ®シリアスプレイ®は、当時レゴ社の教育部門の開発責任者だった、ロバート・ラスムセン氏が2001年に完成させ、現在、世界35カ国で3600名余の専門ファシリテータを養成しています。蓮沼氏は、ラスムセン氏からの直伝を受け、企業法人や学校法人の上記問題解決の第一人者として活躍されています。
当日は、ワークショップ形式で、皆様にその一部の体験して頂く予定です。その上で、現場での発見や事例など、皆様からのご質問にお応えして貰います。
どうぞご期待ください。【蓮沼孝氏のレゴシリアスプレイの紹介記事】
http://hr-conference.jp/201211/interview-C6.htmlこれまでの経験から、この会合の使い方が徐々に分かってきました。この会合において、「ちょっと皆様に聞いてほしい内容がある」とか「こんな方を紹介してほしい」といったことを事前にお知らせいただければ私の方で準備いたします。下記URLのフォームにご記載いただきお送りください。
(スマートフォンからもご記入いただけます)
http://www.kaizenproject.jp/questionnaire/
※ご記入頂いた個人情報は日本カイゼンプロジェクト運営事務局により厳粛に管理させていただきます。当日皆様にお目にかかるのを楽しみにしております。
皆様、どうぞお元氣で!【第6回目会場について】
日にち:3月2日
時間:16:00~20:00
会費:3,000円
共催:中小企業基盤整備機構会場:TIP*S
住所:〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-5-1
丸の内二丁目ビル6F 611区TEL:03-6212-1840
アクセス:
●東京メトロ丸ノ内線「東京駅」丸の内南口より徒歩3分
●東京メトロ千代田線「二重橋前駅」4番出口より徒歩3分 -
2018.02.09
世の中の変化と日本の製造業が抱えている問題点[5] マーケットは機能品質だけでは勝てない時代になったようです。どうなるのでしょうか?!
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しかしこれからは機能品質が良いことを当然の前提とした魅力品質で勝負をする時代になり、顧客ニーズを発掘するところから競争が始まる。こうなると、これまでの原材料、部品投入から完成までの生産リードタイム短縮ではなく、いち早くユーザーニーズを探りあて即座に商品化し、リーゾナブルな価格で販売するまでのスピードが競争力を左右する大きな要素になってきたということだ。
すなわちこれまで積み重ねてきたモノづくりの力による生産リードタイムだけでなく、さらに幅を広げて顧客ニーズの発掘からそこで生まれた商品を顧客に届けて喜んでもらうまでの時間を新たなリードタイムととらえて、その激減が求められる時代になったのだ。この顧客満足を得るまでのリードタイムを顧客満足リードタイムと名付けるとすると、これからは生産リードタイム短縮から“顧客満足リードタイムの短縮”の時代になったということだ。これに対応するには生産技術力と現場改善力に加えて、商品開発力、設計力、営業力などの全社の力を結集する必要がある。
Question 機能品質から魅力品質への変化ですが既に起きています。読者の皆さんのご経験からその例をいくつか思い浮かべてみて下さい。どう思われますか?
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2018.02.06
世の中の変化と日本の製造業が抱えている問題点[4] 今週からはマーケットとモノづくりの変化に付いてお話を始めます。
日本の製造業は、これまで力を発揮してきた5Sやムダ取り、不良低減、あるいは生産リードタイム短縮などの改善だけでは生き残れない時代になった。再び世界をリードするモノづくり力を手に入れるには、これまで培った現場改善力を維持しつつ新たな切り口の改善、さらには変革が要求される時代を迎えている。
それではこれからはどういう時代になるのか?これからの時代の消費者は既にほとんどのモノを持っていて、本当に欲しいと思うもの以外には興味を示さないし、興味があったとしても値段が高ければ買わない。
これまでは、良いモノを作れば売れると言われてきた(そこでいう良いモノとは機能品質が高いモノのこと)。そのため、高品質と低コストを目指す生産技術力や現場改善力による競争が続いていた。
Question 今回は消費者の変化を書きました。読者の皆さんはどう思われますか?